関ヶ原島津退き口 桐野 作人
☆☆☆☆
関ヶ原の戦いで西軍についた島津義弘、西軍の他軍勢が敗北・潰走しているところで、まさかの敵陣中央突破撤退という有り得ない選択を選びます。
いったいどうしてそのような選択に至ったか、それ以前に何故西軍についていたのか、何故捨て奸などという壮絶な戦法を用いてまで義弘は生きて帰らねばならなかったか。
そのあたりが関ヶ原より前の段階から詳細に調べ、まとめられています。
島津の退き口は今も妙円寺詣りとして受け継がれているのは、鹿児島県民は皆知っていることです。
あの祭りにこんな由来があったとか初めて知ったよ。
私は鹿児島県民ではなかったらしい。
敗走記1 関ヶ原-大阪「島津の退き口」を辿る しま たけひと
☆☆☆
『関ヶ原島津退き口』の前書きにはしれっと「私はいわゆる島津の退き口のルートを実地に踏破するという貴重な体験をした」と書かれているのですが、実際に歩いてみた体験を漫画化した作者が現れました。
ところが重い甲冑を着込んでるわけでもなく、戦闘もせず傷を負っているわけでもない五体満足な作者が、あっさり数日で根を上げる有様。
いやまあ私なら初日で諦めますけどね。
こんな企画を立て、実際に実行してしまう勇気には感服する。
だが同時にこの作者が売れてない理由も分かる。
とにかく後ろ向きなんですよね。
漫画化なんてファンタジーを売ってなんぼだというのに、内容が嘘だとかバラしてどうすんだ。
そんなもん分かってるんだからいちいち言うなよと。
クルミくんNO FUTURE ノッツ
☆☆☆☆
実にバカだ。
清々しいほどのバカだ。
予知能力を持つクルミくん、だがその発動条件は…
漫画自体はいいんですが、コミックのレイアウトが1ページ4コマ形式のため、どうしてもスカスカ感が溢れています。
なお多少加筆とかあるようですが、漫画はここで全部読めます。
http://knots.main.jp/kurumikunnofuture.html
もちろん買って読むまで知りませんでした。
かみおとめ2 桐原 小鳥
☆☆☆☆
非常に打ち切りエンドっぽい。
どうして私が気に入った作品は打ち切りになるんだ。
彼の選択が、彼女の想いがその後どうなったのか、そのあたりが打ち切りお約束の十年後といった断片的な描かれ方になっておりうぐぐ。
せっかくの素敵な舞台が台無しじゃよう。
実録!シーフードを飼う男 そにし けんじ
☆☆
イセエビやらアワビやらシャコやらの海棲生物を、食べるではなく飼いたいから買う。
そんな目的が行方不明のナイス作品。
なんだけど絵が下手すぎる。
下手というか簡略化が過ぎて元がどんな生物かすらわからない謎生命体となっておりとても残念。
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