迷宮街クロニクル2 散る花の残すもの 林良介
迷宮街クロニクル3 夜明け前に闇深く
迷宮街クロニクル4 青空のもと道は分かれ
☆☆☆
基本的にこの手の作品は好物なので高得点になりがちなのですが、それでも本作は微妙だ。
なんのかんの言いつつ中断もせずに読み通したので面白くないということはないのは確かですが、それでも楽しいとは思えませんでした。
原因ははっきりしていて、主人公の造形に全く魅力を感じることができなかったところです。
なんかこう全体が気に入らないんだよな。
目的も意志もなく、それなのに覚悟だけはできている。なんだそれ。
その覚悟も、死を覚悟していない人を軽蔑していたのに、いざ自分はとなったらあれである。
なんともがっかりですよ。
あとゴンドラな、地上から穴開けたら駄目なのか?
2999年のゲームキッズ上 渡辺 浩弐
2999年のゲームキッズ下
☆☆☆☆☆
あれー、1999年や2000年ほど覚えている話が多くなかった。
というかほとんど覚えてない。
年を取ると昔のことばかり思い出すのじゃよー。
個々の話自体は相変わらずのブラックユーモアたっぷりのディストピアですが、本作では多くの作品が基本的にひとつの世界観を共有している点がこれまでとは違います。
正直なところその世界観にあまり目新しいところを感じられないのが残念ではあります。
これまでどおり単品の話もあり、それらのクオリティは相変わらずなので十分に元は取れる名作です。
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